何か良いなってものを見つけると何周も何周もする。そう、飽きるまで。
そうすると、少し長めのスパンで記憶に残る。
例えば、高校生の頃は週3以上で近所の家系ラーメンを食べてた。
あの頃の感慨、そして下り坂のエスカレーターに乗ってたこと、無事に高校生が終わった後に人生の1つの底が来たことを思い出す。でもあの頃はあの味に病みつきだった。そういうハマり方は一種の破壊衝動だったんだろうな、ラーメンに罪はない。
あんなに美味しい食べ物は当時は人生初だった。そして、底と共にあんまり食べなくなった。
例えば、パラレルワールドっていう曲をよく聴いていた。今も名曲だと思ってる。
曲自体は、1人の女性が「交際相手がいるけど別の人を好きになる」というストーリーでその間の揺れ動く心境を、2人それぞれへの好きが並行して存在したら苦しくないのにという淡い願いを綴っている。
いや、その恋愛感情はわからんのだけども。ただ、自分のことがわからないまま生きてきて、あれが好きこれが好きとか、あれしたいこれしたいとか、そういうの1つ1つ「この気持ちは本物?」とかどれを信じればいいのか疑ったり迷ってしまう心がいて。
そんな迷い1つ1つが全部本物で1つ1つ違う世界線で存在していれば、何も迷わず禅問答のようなループをせず進めるのになと思ったりした。
そんな心に寄り添ってくれた曲。さすがにそういう意図は作者にないだろうから勝手に使わせてもらったということになるけど(笑)。
ヘビロテは自分の人生に大きなダイジェストをくれる。今でもあの頃の心模様は色彩を帯びて想起される。
これからは刹那もたくさんレコードされていくといいな。